- 機材・レビュー
α7S + SEL1224G
何で買ったかというと、本当にノリですよ。Sony Storeのポイントがあったとか、5万円以上でそれなりに割引になるクーポン券があったとかが決め手だったかな。。。
もともとLaowaの12mm F2.8 ZERO-Dを買おうかと考えていたのですが、結構値段がするので躊躇していました。そんなところにSony純正でレンズが発売されるということで、Eマウントでしたが写欲を復活させるという目的で自分を騙して購入となりました。
ところが到着したレンズの箱を開けることもなく1週間が過ぎた後に、急用で宮城の田舎に行かなければならないということで、このレンズを開封してザックに突っ込んだのでした。そういうことで、未だに撮影は宮城の帰りに寄った蔵王の3時間ぐらい、30枚ほどしかありません。
写真はハクサンチドリの花ですが、発色は光が十分にあれば色のりの良い派手めになるようです。
α7S + SEL1224G
結論からいうと、このレンズはとっても難しいです。広角レンズの扱いは非常に難しいという認識ですが、12mmなんて本当に何に使うの?、と思うぐらいに難しいです。
コマクサが道ばたに咲いていたので撮影してみたのですが、このレンズのテレ側の24mmでも撮影は難しいです。広角マクロという使い方もありますが、高山植物を撮影するというシーンではやっぱり広すぎるなぁ、と強く思いました。35mmまで選択することができるSEL1635Zの方が使い方は楽のように感じました。
上記の写真は24mm付近でF16に絞っています。広角マクロチックに被写体に寄り添って撮影しても、奥の方はぼけてしまっていますね。
また自分が使用しているボディはα7Sとになりますが、この組み合わせだと手ぶれ補正がないんですよね。広角レンズは手ぶれ補正なんていらないや、と思っていましたが、シャッタースピードには気をつけないといけませんね。さすがに曇り空でISO100・F16では手ぶれした写真を作っていまいました。
α7S + SEL1224G
レンズ本体の歪曲収差は非常に高レベルで補正されているように見えます。SEL2470Zでは電子補正を前提に開発されたレンズのように見え残念に思いましたが、このレンズはRAWで撮影してレンズ補正データを反映させなくても歪曲収差は少ないように見えました。
Sonyのレンズは4本しか買っていないのですが、広角レンズの設計については(協力会社設計も含めて)良好のように見えます。ミラーレスは広角側のレンズ設計に一眼レフと比べて自由度が生まれるので、このあたりが関係しているのかもしれません。
フォーカスの合焦は非常に高速です。広角レンズはタラタラゆっくりフォーカスが合うということはないのですが、それはこのレンズも同じです。逆光耐性やサジタルコマフレアなどについてはテストしていないので不明です。
とはいえ、12mmで撮影した上記のものはパースが強調され、本来垂直にあるべき構造物などが画面のサイドになるにつれ斜めになっています。これは仕方の無いことですが、こういう現象をコントロールすることを含めて、ワイド側の12mmで撮影するということは本当に難しいと感じます。
α7S + SEL1224G『不思議な火口』
蔵王の最高峰である熊野岳の頂上ではガスしかなく闇の中でしたが、下山する頃になって天気が良くなり、お釜の水にも光が当たるようになりました。お釜の右向こう側には最初に訪れた刈田岳も見えます。
ボディのα7Sは1200万画素しかないので4200万画素もあるα7R IIなどでは分かりませんが、四隅の解像も流れることはなく良好です。このあたりはさすがに最新レンズだと思います。
総評として、使い方が難しいレンズ、というのが今の時点の結論です。それは単に腕の問題なのですけれどね。。。このレンズは風景をダイナミックに切り取ることができるレンズだと思っています。そうできるように努力しないと自分はいけません。
"山に持っていくか?"と聞かれたら、SEL1635ZとSEL2470Zが第一優先で、荷物に余裕があったり、どうしても撮りたい景色があれば持っていく、ということになります。日帰り登山では持っていくと思いますが、小屋泊まりで五分五分、テント泊だと持っていかないということになるでしょう。
天の川を撮影するには良いレンズなのかな、という期待は持っていますので、今年はこのレンズを持ってどこかで天の川を撮影したいと思っています。