最強のボケ製造レンズ

α-7 + STF135/2.8[T4.5] + Velvia100




STF135/2.8[T4.5]は最強の、とろける様な、色彩がにじむような美しいぼけを作り出します。Aマウント至宝のレンズです。

このレンズを使いたいがためのミノルタを選択したのだった。

昔、ミノルタには3つのSpecialレンズがあって、STF135の他に500mmの超望遠レンズであるにも関わらず、
非常にコンパクトな500Reflexと、ほわっとした優しい写りになるソフトフォーカスレンズの100Softfocusがありました。

このうち、500Reflexはソニーに引き継がれましたが、しばらくしたうちにディスコンとなりました。
100Softfocusはソニーに引き継がれる前にディスコンとなり、現在では中古での流通ですら本当に見なくなりました。

STF135はソニーに引き継がれ現在も販売されていますが、MF専用ということと、
ファインダーを覗いたときの暗さ、単焦点ということもあってか、売れているという話はあまり聞きません。


良い作例ではありませんが、前景とした花や奥にある葉の輪郭はエッジなどは一切無く、
まさにとろけるような、他には類を見ないボケとなっています。
また、ピントが合っているシベの部分は逆にとてもシャープになっていることが分かります。


自分はたぶん、ほとんどの写真を見ても、それが何のレンズを使ったかは分からないと思います。
ボケ方がちょっと個性的なレンズ(Summarとか)、圧倒的なパースペクティブなUWHなどは分かるかもしれませんが、
その他は分かってもだいたいの焦点距離ぐらいでしょう。
ボディなんてもっと分かりません。

でも、このレンズだけは分かると思います。
最強のボケと、逆のシャープさ同居しているレンズ。
それほど、このレンズ特徴は分かりやすいものです。


ほとんど花専用で、かつ開放専用となっているこのレンズですが、一時期は存在すら忘れていたレンズでした。
でも、久しぶりに使ってみると、使いづらさもあってか逆に愛着がわきます。
じっくりと被写体と対話するときには、やっぱりこのレンズがあると良いのかもしれません。

前ボケを使用した風景写真などにも良いのかもしれないと、今更ながらに思います。