写真展を開催した(12) [写真展]

13. 展示物の準備を行う。
ここまで来るとPJもいよいよ佳境です。
展示物の準備にもやはり二つのカテゴリがあり、一つは個人ブースに関するもの、もう一つは共用物の準備があります。

個人ブースの準備は各自のペースがあるので、ほとんどはお任せになります。
展示する写真以外にも同時設置する名刺とポートフォリオや、販売を行う人はハガキやZINEなどを用意することが多いですね。
もちろん、ハガキなどはお土産として配るパターンもあります。

おおよそ展示の1週間程度前にはそれらの準備を終えていることが多いと思います。
展示が始まる直近の土日で作業を行うこともありますので、このあたりで最後の進捗確認を行い、まだの人にはハッパをかけます。


共用物の準備は主に展示係と広報宣材係が関係してきますので、その辺りも確認していきます。

展示係にはメッセージボックス関連の物品の調達があります。
メッセージカードやペン置き、簡単な箱などを調達します。ハンズなどで調達する感じになるかな。
メッセージボックスではなくノートでも良いですね。

個人のステートメントを掲載する場合は、フォーマットを合わせるためにも展示係に作業を行ってもらっています。
MS Wordなどで良いと思うので、フォーマットに合わせて参加者が作成した文章を編集し、プリントを行いスチレンボードに貼り付け、決まったサイズに切り出していきます。
そのステートメントを壁に貼り付けるためにひっつき虫なども調達してもらいます。

広報宣材係にはポスターの手配状況を確認します。
DMの作成後にポスター作成となることが多く、既に到着しているはずですが一応確認しておきます。


後はそれぞれ荷造りをして、搬入に備えます。
もし荷物が多くなったり遠方から持ち運ぶのが大変ということであれば、会場に確認し宅配便を使うことを考えます。
ただし、宅配便を使う場合は到着日時を会場から指定されることが多いので、あらかじめ確認すると共に、準備も少し早めて行うなど余裕を持って対応する必要があります。
スーツケース一つ程度に収まる場合は自力で電車などを使用して搬入することも可能ですが、それ以上の荷物になる場合は宅配便を使用した方が良いと思います。
朝のラッシュ時に大きな荷物を持って都心の電車などに乗ることはなかなか大変です。

仕事などで搬入を行えない参加者がいることもあるでしょう。
そういう場合には、あらかじめ他の人に作品やレイアウトを送っておき、設営を委託することもあると思います。
レイアウト図はしっかり作っても良いですが、往々にして現実と乖離することがあるので、ある程度はお任せとした方が良いかなとも思います。
また、時間に余裕を持って対応しておくと良いのではないかと思います。


最後に何時にどこに集合するかを決めて、このタスクも終わりです。



"14. 設営・在廊・撤収"に続きます。
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写真展を開催した(11) [写真展]

12. アナウンスを行う
ここは"広報集客係"にコントロールをお願いします。
ここからは外から目に見える形での活動になります。秘密が秘密でなくなる時期といえるかもしれません。
 

アナウンスはおおよそ2タイプに分かれるかと思います。
つまり、オフラインでのDM配架依頼と、オンラインでのアナウンスです。
オフラインのDM配架は、会場への配架と他のギャラリー等への配架の2つに分かれます。
 
広報宣材係はDMを配る施設のリストを作成し、どの程度配るか、誰が配るかをリストにします。
1日で配れる場合もあるでしょうし、少し時間をかけて配ることになるかもしれません。
DMが届いてからのスケジュールも大まかには決めておきます。
そうして中間MTGで同意をとったり調整したりしてDMの配架活動に入ります。


担当が決まったら、最初に写真展を行う会場にDMの配架を行います。
会場によっては部数と期限が決まっている場合がありますので、まずはそれを確認して会場に配架をお願いします。
続いてその他のギャラリーに、展示開始のおおよそ2ヶ月前を目安として配架を行っていきます。
基本的にギャラリーは配架に前向きなところが多いので、モジモジしていないでいろいろなギャラリーを回って配架のお願いします。

会場の近くのギャラリーやカメラ関連の販売店に配架をお願いすることもありますが、離れた場所にお願いをすることもあります。
実績でいうと、都心の原宿で行っている展示であっても、西は小平市、東は押上、南は横浜などなど、本当にいろいろなところに配架をお願いしています。
一人で配るのではなくて参加者全員で配りますので、参加者の住所も行動範囲もバラバラなことが武器になります。 
DMを置いて頂いたところの中には"DMをもらいました"と、Twitter等でアナウンスして下さるところもあったりで本当にありがたいことです。

カメラメーカーのサービスステーションにもDMコーナーがあったりしますので、凸して配架をお願いします。
新宿のリコーイメージングスクエアやオリンパスプラザには実際においてもらいましたし、多分ニコンサロンやキャノンギャラリーなども置いてくれるのではないでしょうか。
この辺りは実地で聞いてもらうしかないのですが、何もしないのはダメです。

DMが足りなくなった場合は参加者間で融通しますが、DMの送付にもコストがかかるため意識しておきます。
DMの融通は部数が少ない場合(50~100部位)はスマートレターで、150部以上の場合はレターパックライトでやりとりすることが多いですね。
DMの増刷はコスト的に最後の手段です。なるべく1回の印刷で済むように広報集客係がコントロールします。


個人にDMを渡す場合は1ヶ月から2週間ぐらい前が良いように感じています。
ただ、なかなか会えない人に渡すときはこれより前になることもあるかと思います。

DMを知り合いに渡す場合には注意点もあって、それはSNSバレが発生しやすいということです。
家族や親戚、大学の友人や会社の同僚などいろいろな人に配ることになると思います。
Webサイトを作っている場合やFacebookのイベントページを作成している場合、その情報がDMに載ることが多く、そしてそこには自分のSNSサイトへのリンクも含まれていると思います。
なので、配る範囲は慎重に考える必要があります。でも、配らなければ認知されないので、ある意味、覚悟を決めて配ります。
 

オンライン(SNS)でのアナウンスはいつから開始するのかを決め、広報集客係から第一報のアナウンスをしてもらいます。
その後は参加者各自が行います。
こちらもおおよそ開催日の1ヶ月程度前となると思います。

大事なのは継続的にアナウンスを行うようにすることだと思います。
ただ、アナウンスしっぱなしというのもダメなので、どの程度の間隔で、誰がなどを決めておくと良いと思います。
FacebookやTwitterなどではシェアやリツイートなども織り交ぜていきます。
もちろん、各自が持つblogやWebサイトなどを使うこともありますね。

また、会場側でもSNSでアナウンスをして頂けるのであればそちら経由でもお願いします。
その他、こくちーず(告知's)などのイベント宣伝サイトを使う方法もあると思います。
個展ではCAPAの全国写真展情報に掲載してもらう方法などもあります。


広報宣材係が広報用のWebサイトを作成している場合は、こういう時にリンクを張れば簡単にアナウンスができるのでとても重宝されます。
もっとも、こういうサイトを作る作業は大変なのですが・・・ 
広報活動は当日まで続くので同じような内容になりがちですが、制作物の途中経過などを小出しにしていくこともありますね。

当日までアナウンスを行いつつ、このタスクは進みます。



"13. 展示物の準備を行う"に続きます。
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写真展を開催した(10) [写真展]

11. 中間MTGを行う
DMが出来上がる頃が良いと思いますが、オフラインの中間MTGを行います。
展示物の一貫性確認、展示に向けてのQ&A、配布物、今後の流れなどの対応のためです。
スケジュールの設定や会場の確保はキックオフMTGと同じ要領です。


冒頭で、これまで使用した金額の収支を会計係から報告してもらいます。
予備費を除いた予算内に収まっている事がほとんどですが、残額の確認など行います。
今後の使用予定も含めてどの程度の着地になるか、あらかじめ予測が立てられれば最高でしょう。 


展示のテーマが決まった段階で参加者はそれぞれの撮影に入りますが、撮り下ろしにするのか、撮りためた写真から再構成して展示するのかは分かれます。
ただ、いずれにしても作品の出来上がりや進捗などを確認しておきます。
中間打ち合わせは毎回行っていますが、参加できない方もいらっしゃるので、そのようなときは事前に資料を提出してもらいます。

展示予定品を印刷し持ち寄ります。
この段階ではハガキサイズやL版サイズ等に印刷して、迷っているものも含めて持ち寄る形にしています。
テーマをどのように解釈し、どのような写真を展示するのかを各自説明します。

ブースの割当ても終わっていますので、どのようなレイアウトで展示するのかも説明が出来るはずです。
展示の際にサイズはどうするかなどもここで伝えるようにします。
迷っているのであれば、それも伝えアドバイスをもらうことなども出来ます。
 
ダメ出しされるのも良い訓練ですね(と思っています・・・)。
いろいろな意見をもらうことも大事だと思いますし、いろいろな意見を言うことも大事かなと思っています。
参加できなかった方にもしっかりとフィードバックを行います。 


Q&Aはもう何でもありですね。特に初めての展示を行うときなどは多数出てきました。
 ・スチレンボードや木製パネルなどどうやって作るの?
 ・ひっつき虫って何?
 ・裏打ちって何、必要?
 ・名刺などの同時展示物って作る?
 ・DMをギャラリーに配るって、そのまま凸すればいいの?
 ・釘打ち可は本当にそのまま釘を打つの?
 ・マットってそもそもどうする?
 ・設営に必要な道具は?
などなど。
幸い個展を行っていた強者がいらっしゃったので、たくさん勉強させてもらいました。


搬入や搬出について、分かっているのであればこの場で伝えても良いでしょう。
物販を行う場合は会場に支払う手数料や販売ルールなどもこのタイミングで確認出来ると良いかもしれません。


最も重要な配布物はDMです。このタイミングで配布すると良いと思います。
このとき、ギャラリーに配る担当なども決めておきます。
一足早くDMが欲しい人には先に郵送などを行い、このときに追加があれば渡すなどということもありますね。
また、MTGに参加できない方には郵送で配布します。


必要な購入物がある場合はこの段階で整理しておくと良いですね。
たとえばメッセージカード関連だったり、ステートメント用のパネルなどがあります。


各係への宿題もありますし、各個人への宿題なども整理しておきます。
展示係へは参加者ステートメント用パネルの作成、広報宣材係に対してはWebへの資料掲載、広報宣伝係に対しては情報をオンラインでアナウンスする日付の確定とその後のアナウンス方針、等となりますね。
個人としてはステートメント文章の作成と送付、Web掲載資料の送付などとなります。 

 
この段階では展示の内容や形をすりあわせ、具体的な展示をイメージできる状態にして終了します。



"12. アナウンスを行う"に続きます。
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写真展を開催した(9) [写真展]

10. レイアウト等を決める
"広報宣材係"がDMなどを作成している期間と平行して、"展示係"には会場内のレイアウト等を決めてもらいます。 

レイアウトを決める場合、全体で一つのストーリーになるように写真を掲載していくのか、それとも個別のブース(スペース)を個人に割当て、その中でストーリーを作るかのどちらにするかで変わってきます。
強いテーマを設定した場合は撮影者に関係なく写真をどう見せるかを写真中心に考えていきますが、私たちのように個人が自由に解釈できる弱いテーマを設定している場合は個別ブース内での対応になると考えています。
以下は各自に個別ブースを割り当てる場合の流れです。


まずは会場内の壁面を分割し、ブースを作る作業をします。
おおよそ1.5mを各自に割り当てる事としますが、必ずしも部屋の壁面をきっちり分割できるわけでも無いと思いますので、様々なパターンを考えます。
また、釘打ちが可能な場所、粘着ラバーやピクチャーレール等、作品を設置する方法なども決められている場合があるので、その辺りも考慮してブースを決めます。

参加者がどのようなブースとなるかわかりやすく説明するために資料も作成します。
MS VisioやAdobe Illustrator等を使って部屋を可視化していきます。MS Excelでも出来ると思います。
この段階で、後述する共用の机や個人の机、椅子など什器についてもあらかじめ考えていきます。

ブースの作成を行ったら各ブースの金額を決めます。
基本的には会場料金を100%とし、それを分割し金額を決めます。
参加者へのブース割当てがほぼ同じ壁面長の場合は統一した金額になるでしょうし、大きな差がある場合は異なる料金となる場合もあります。

続いて参加者にブースの募集を募ります。
重複などが発生すると思いますが、そこは各種調整を行っていきます。
誰にどこのブースを割り当てるか、ブース割当作業が終わります。


個人のブースの割当ては終わりましたが共用の机などをどこに配置するかも考えます。
メッセージカードを置く机や椅子など、会場に付帯する什器をどのように配置すかも考えていきます。
"何を、何個"としっかり押さえていくことが必要になります。

個人ブースに必要な什器についても参加者に確認をとっていきます。
基本的には名刺やポートフォリオ、販売するポストカードやZINEなどを置くようにしていますので、机の個数やイスの個数などを把握します。
机も会場によっては複数のタイプがありますので、"何を、何個"使用するか整理していきます。

ピクチャーレールを使用して作品を固定する場合は、あらかじめ本数を決定しておく必要があります。
おおよそ会場側で何本用意してくれるか指標があると思いますので、その範囲の中で参加者の誰が何本使用するのかも把握します。
もし足りなければ、購入する必要があるかもしれません。

ポスターをどこに貼るかなどもこの段階で決めておきます。
広報宣材係と連絡を取り合い、ポスターの必要枚数も決めていきます。
会場側でイーゼルを要してくれたりもしますのでその確保も忘れないようにします。


もし会場の外、たとえば建物のエントランスなどにポスターなどを設置してもらえるのならその辺りも考えていきます。
イーゼルはここに使うことが多いですね。


レイアウト以外にも決めなければいけないことがあります。
たとえば個人のステートメントや、展示に関する縛りなどです。

個別ブースの場合はそれぞれにおいてストーリーを作ることになります。また、グループとして設定したテーマをどう解釈したなどの説明を示す場合があります。
これらをステートメントとして掲示するときに、会場内でその有無が交ざっているととても見づらいものになります。
よって、個人のステートメントの有無や、掲示する場合はブース内のどの位置にするかを決定しておきます。

展示方法を指定することもあります。
額装縛りというパターン実際に行いましたし、展示サイズを指定していたグループ展なども見たことがあります。
どのように展示するかなどで縛りを入れる場合はあらかじめ調整の上、設定が必要になります。

展示係もなかなか大変な作業が続きます。



"11. 中間MTGを行う"に続きます。
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