写真展を開催した(10) [写真展]

11. 中間MTGを行う
DMが出来上がる頃が良いと思いますが、オフラインの中間MTGを行います。
展示物の一貫性確認、展示に向けてのQ&A、配布物、今後の流れなどの対応のためです。
スケジュールの設定や会場の確保はキックオフMTGと同じ要領です。


冒頭で、これまで使用した金額の収支を会計係から報告してもらいます。
予備費を除いた予算内に収まっている事がほとんどですが、残額の確認など行います。
今後の使用予定も含めてどの程度の着地になるか、あらかじめ予測が立てられれば最高でしょう。 


展示のテーマが決まった段階で参加者はそれぞれの撮影に入りますが、撮り下ろしにするのか、撮りためた写真から再構成して展示するのかは分かれます。
ただ、いずれにしても作品の出来上がりや進捗などを確認しておきます。
中間打ち合わせは毎回行っていますが、参加できない方もいらっしゃるので、そのようなときは事前に資料を提出してもらいます。

展示予定品を印刷し持ち寄ります。
この段階ではハガキサイズやL版サイズ等に印刷して、迷っているものも含めて持ち寄る形にしています。
テーマをどのように解釈し、どのような写真を展示するのかを各自説明します。

ブースの割当ても終わっていますので、どのようなレイアウトで展示するのかも説明が出来るはずです。
展示の際にサイズはどうするかなどもここで伝えるようにします。
迷っているのであれば、それも伝えアドバイスをもらうことなども出来ます。
 
ダメ出しされるのも良い訓練ですね(と思っています・・・)。
いろいろな意見をもらうことも大事だと思いますし、いろいろな意見を言うことも大事かなと思っています。
参加できなかった方にもしっかりとフィードバックを行います。 


Q&Aはもう何でもありですね。特に初めての展示を行うときなどは多数出てきました。
 ・スチレンボードや木製パネルなどどうやって作るの?
 ・ひっつき虫って何?
 ・裏打ちって何、必要?
 ・名刺などの同時展示物って作る?
 ・DMをギャラリーに配るって、そのまま凸すればいいの?
 ・釘打ち可は本当にそのまま釘を打つの?
 ・マットってそもそもどうする?
 ・設営に必要な道具は?
などなど。
幸い個展を行っていた強者がいらっしゃったので、たくさん勉強させてもらいました。


搬入や搬出について、分かっているのであればこの場で伝えても良いでしょう。
物販を行う場合は会場に支払う手数料や販売ルールなどもこのタイミングで確認出来ると良いかもしれません。


最も重要な配布物はDMです。このタイミングで配布すると良いと思います。
このとき、ギャラリーに配る担当なども決めておきます。
一足早くDMが欲しい人には先に郵送などを行い、このときに追加があれば渡すなどということもありますね。
また、MTGに参加できない方には郵送で配布します。


必要な購入物がある場合はこの段階で整理しておくと良いですね。
たとえばメッセージカード関連だったり、ステートメント用のパネルなどがあります。


各係への宿題もありますし、各個人への宿題なども整理しておきます。
展示係へは参加者ステートメント用パネルの作成、広報宣材係に対してはWebへの資料掲載、広報宣伝係に対しては情報をオンラインでアナウンスする日付の確定とその後のアナウンス方針、等となりますね。
個人としてはステートメント文章の作成と送付、Web掲載資料の送付などとなります。 

 
この段階では展示の内容や形をすりあわせ、具体的な展示をイメージできる状態にして終了します。



"12. アナウンスを行う"に続きます。
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写真展を開催した(9) [写真展]

10. レイアウト等を決める
"広報宣材係"がDMなどを作成している期間と平行して、"展示係"には会場内のレイアウト等を決めてもらいます。 

レイアウトを決める場合、全体で一つのストーリーになるように写真を掲載していくのか、それとも個別のブース(スペース)を個人に割当て、その中でストーリーを作るかのどちらにするかで変わってきます。
強いテーマを設定した場合は撮影者に関係なく写真をどう見せるかを写真中心に考えていきますが、私たちのように個人が自由に解釈できる弱いテーマを設定している場合は個別ブース内での対応になると考えています。
以下は各自に個別ブースを割り当てる場合の流れです。


まずは会場内の壁面を分割し、ブースを作る作業をします。
おおよそ1.5mを各自に割り当てる事としますが、必ずしも部屋の壁面をきっちり分割できるわけでも無いと思いますので、様々なパターンを考えます。
また、釘打ちが可能な場所、粘着ラバーやピクチャーレール等、作品を設置する方法なども決められている場合があるので、その辺りも考慮してブースを決めます。

参加者がどのようなブースとなるかわかりやすく説明するために資料も作成します。
MS VisioやAdobe Illustrator等を使って部屋を可視化していきます。MS Excelでも出来ると思います。
この段階で、後述する共用の机や個人の机、椅子など什器についてもあらかじめ考えていきます。

ブースの作成を行ったら各ブースの金額を決めます。
基本的には会場料金を100%とし、それを分割し金額を決めます。
参加者へのブース割当てがほぼ同じ壁面長の場合は統一した金額になるでしょうし、大きな差がある場合は異なる料金となる場合もあります。

続いて参加者にブースの募集を募ります。
重複などが発生すると思いますが、そこは各種調整を行っていきます。
誰にどこのブースを割り当てるか、ブース割当作業が終わります。


個人のブースの割当ては終わりましたが共用の机などをどこに配置するかも考えます。
メッセージカードを置く机や椅子など、会場に付帯する什器をどのように配置すかも考えていきます。
"何を、何個"としっかり押さえていくことが必要になります。

個人ブースに必要な什器についても参加者に確認をとっていきます。
基本的には名刺やポートフォリオ、販売するポストカードやZINEなどを置くようにしていますので、机の個数やイスの個数などを把握します。
机も会場によっては複数のタイプがありますので、"何を、何個"使用するか整理していきます。

ピクチャーレールを使用して作品を固定する場合は、あらかじめ本数を決定しておく必要があります。
おおよそ会場側で何本用意してくれるか指標があると思いますので、その範囲の中で参加者の誰が何本使用するのかも把握します。
もし足りなければ、購入する必要があるかもしれません。

ポスターをどこに貼るかなどもこの段階で決めておきます。
広報宣材係と連絡を取り合い、ポスターの必要枚数も決めていきます。
会場側でイーゼルを要してくれたりもしますのでその確保も忘れないようにします。


もし会場の外、たとえば建物のエントランスなどにポスターなどを設置してもらえるのならその辺りも考えていきます。
イーゼルはここに使うことが多いですね。


レイアウト以外にも決めなければいけないことがあります。
たとえば個人のステートメントや、展示に関する縛りなどです。

個別ブースの場合はそれぞれにおいてストーリーを作ることになります。また、グループとして設定したテーマをどう解釈したなどの説明を示す場合があります。
これらをステートメントとして掲示するときに、会場内でその有無が交ざっているととても見づらいものになります。
よって、個人のステートメントの有無や、掲示する場合はブース内のどの位置にするかを決定しておきます。

展示方法を指定することもあります。
額装縛りというパターン実際に行いましたし、展示サイズを指定していたグループ展なども見たことがあります。
どのように展示するかなどで縛りを入れる場合はあらかじめ調整の上、設定が必要になります。

展示係もなかなか大変な作業が続きます。



"11. 中間MTGを行う"に続きます。
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写真展を開催した(8) [写真展]

9. DM等を作成する
このタスクは"広報宣材係”に動いてもらいます。

まずは展示に足を運んでもらうための案内状としてDMを作成します。
サイズはいろいろありますが、ハガキサイズ(100×148mm)が一般的かと思います。

作成枚数はグループのメンバーが配る量と会場などに設置する量から決めます。
会場などでは、開催する場所だけではなく、周囲のギャラリーに設置する量も考えます。
ギャラリーはつながっているので、それぞれに開催する展示のDMを相互においてもらったりしていますね。 


2回の展示では1回目は600枚、2回目は800枚のDMを作成しました。
参加者が配るDMの量は、それぞれ申告制として集計します。
ギャラリーにはおおよそ20枚を配っていますが、たとえば新宿のリコーイメージングスクエアなどでは、より多くのDMを置いてもらいました(もっと置いていってくださいと逆に言われました)。
 
 
DMの作成ですが、印刷を自分で行うのか、印刷業者にお願いするのかでだいぶ作成方法が異なります。
前者はMS Officeやハガキ作成ツールを使用しますが、後者は基本的にAdobe IllustratorやInDesignなどになるでしょう。
ただ、最近はOffice系ツールでも印刷業者に入稿が出来るようになってきています。

100枚程度であれば自分で印刷しても良いのかなと思いますが、600部や800部となると現実的ではありません。
よって印刷業者にお願いすることになります。
ただし、印刷に必要なコストは3,000円程度なので、実はそんなにかかりません。 

DMにはキービジュアル、展示名、会場、会期、参加者、後述するWebサイトのURL、会場周辺地図、会場ロゴなどを掲載します。
会場周辺地図や会場ロゴなどはその会場が提供してくれることが多いので相談してみます。
既に設置されている他の人のDMなども参考になると思います。

DMの作成そのものを会場に依頼することも出来ますが、数万円のコストがかかります。
ノウハウも残りませんし、コストも大きいのであまりおすすめはしません。
一度チャレンジしてみることが大事かと思います。


実際に印刷を行う業者としてはプリントパック、グラフィック、ラクスル、ベストプリント辺りは使ったことがあります。
"通販"なので不安はありますが、一度上手くいくと次回から自分で印刷することが考えられなくなります。
写真も同じですが、データが形になるとなんだか嬉しくなりますね。

実際のデータの作り方については、印刷会社それぞれで異なってくる部分があります。
このあたりはMS Officeであろうと、Adobe Illustratorであろうと、入稿データの作成方法についてよく学んでおく必要があります。
複数の印刷業者を使うと混乱の元にもなるので、なるべく1社に絞る方が良いと思います。
 

DMの作成と共に、会場に張り出すポスターの作成も行っておきます。
展示に来て下さる方に、その場所をわかりやすく示すために張り出します。
また、ふらっと見に来て下さる方に対しても、何の展示かわかりやすく見せるために必要です。

ポスターに掲載する情報は基本的にはDMと同じです。
ただ、DMが裏表の両面を使用できるのに対し、ポスターは表面だけとなります。
情報をどのように表面に集約するか、広報宣材係はセンスが必要ですね。 

ポスターのサイズとしてはA2サイズで毎回作成していますが、これでも会場に張り出すと小さく感じることもあります。
A2サイズの場合、2枚で2,500円ぐらいのコストでしょうか。
それほど大きな金額がかかるわけではありません。
  

オプションになるかと思いますが、告知のWebページも作ります。
技術的にWebページを作れない場合はFacebookのイベントページなどでも良いと思います。
 (この場合、"広報集客"係に行ってもらいます)
また、blogに固定ページを作るなどの方法でも良いでしょう。
オンラインで集客を行うことが当たり前になった今は何かしらのオンライン媒体が必要です。


デザインが出来たりAdobe系のツールが使えたりすると、本格的な宣材を作ることが出来ます。
広報宣材はかなり大変な作業ですので、事前に作成物をどうするかなど、方針を決めておいた方が良いですね。
DMは展示が始まる2ヶ月以上前に手元に、ポスターは展示直前に手元に届いている状態にしてこのタスクは終了です。



"10. レイアウト等を決める"に続きます。
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写真展を開催した(7) [写真展]

7. 会場を申し込む
費用の集金にある程度のめどが立ったら会場に対して貸出の申込みを行います。
多くの会場は予約状況も公開しているので、それを見ながら仮決めした日付から合う日程を申込む事になると思います。

Webから申込むことが出来るようになっている会場が多いですが、電話やメールなどとなっている場所もあります。
また、フォームが用意されていて日程も決めて申込むことが出来る会場もあれば、単純に日程を含めて調整依頼だけを行う会場もあります。
そのあたりは会場によるので、Webなどに記載されている申し込み案内や利用規約を細かく確認していきます。

会場によっては申込み後に展示の内容確認を行う場合があります。
あらかじめメンバーに相談し資料を作っておけば万全でしょう。
 
受付の連絡が来たらこのタスクは終了です。



8. 申込金支払い
会場の受付が終わると、多くの場合は会場の費用を支払うことになります。
 
具体的な金額については先方から案内があると思います。
手付金として全体の50%ぐらいの支払いが多いのかなと思います。
一度打ち合わせをして、展示内容の買う人をした後に支払うことが多いと思います。


ここで全体の金額を払ってしまっても良いです。
半年先の展示会をキャンセルした場合、ある程度はギャラリー側が持っていきますので、ここまで上手く来ているなら全額支払っても良いと思います。

支払い方法は実地で支払う方法もありますし、銀行振り替えの場合もあります。
クレジットカードが使えるところもありますね。


会場代を個人で立て替えると大きな金額になりますので、経験的には参加者から集めた費用から支出する方法が良いと思います。
手付金、もしくは全額の支払いを行ってこのタスクは終了です。


"9. DM等を作成する"に続きます。
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